中国の人件費増圧力は、「世界の工場」の存在意義を脅かしている。中国の経済成長や人件費増に伴い、海外企業の「脱中国」の動きはすでに出始めていたが、最近の賃上げムードは、こうした傾向に拍車をかけそうだ。

   例えば、ベトナムのハノイの最低賃金は、上海の約半分とされる。バングラデシュのダッカでは、平均賃金が上海の4分の1程度とも言われる。

   日本のアパレル業界では、バングラデシュを視察する企業が増えている。ユニクロを展開するファーストリテイリングが09年にバングラデシュで商品調達を始めたことなどが影響している。同社は中国での生産比率を下げ、バングラデシュやベトナムでの生産を増やすことを検討しているという